こんにちは!PERSIAN TAGの杉森です。
イランはペルシアの時代から、独自のカルチャーを育み続けている国。
料理もその例外ではなく、イラン料理ならではの味を、豊富なメニューで楽しむことができます◎
今回は、イランを愛する杉森厳選の、スタンダード&必食のイラン料理(ペルシャ料理)を30種類ご紹介!
イランではもちろん、日本のイラン料理屋さんで楽しめる料理も多いので、是非参考にしてください^^
イラン料理(ペルシャ料理)の特徴
イラン料理の主食は何?
主食は日本と同じく、米とパン(ナン)。
米は日本米とは異なり、長細くサラッとした食感のバスマティライス。インドのビリヤニなどと同じ系統のお米ですね!
日本の白ごはんの様に米をそのまま食べることは少なく、サフランで黄色く色付けされたサフランライスをまぶしたり、様々な食材と共に炊き込んだピラフ(ポロウ)の様な感じで食べることが多いのが特徴。
ナンにも様々な種類があり、おかずに合わせてお好みのナンをセレクトし、楽しみます。
イラン料理の特徴的な食材・調味料
イランはイスラーム文化とも関係性が強い国ですので、イラン料理では基本的に豚肉やアルコール類などのイスラームで禁止されている食材は使用されません。
ペルシャ料理でポピュラーな食材としては、肉ならラムやチキン。
加えてイランは世界有数の農業国なので、野菜やハーブ、スパイス、フルーツがふんだんに使用されているのも特徴的。
スパイスでは特に、世界的にも高級スパイスとして人気のサフランが非常にポピュラーで、イランのお土産としても非常に人気です♡
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おおすめイラン料理 〜アペタイザー編〜
スーペ・ジョウ / سوپ جو
イランの食事の始まりは、多くの国のと同じくまずはスープから。
スーペ・ジョウは、大麦(ジョウ)を使った最もポピュラーなスープ。
イランのソウルスープであるスーペ・ジョウ。お店や家庭によって味が違ったりするので、その違いを楽しむのが◎
サラダ・シーラーズィー / سالاد شیرازی
名前の通りイラン南部の街・シーラーズ発祥のこのサラダは、ダイス状にカットしたきゅうりやトマトを、ハーブと共にドレッシングとミックスしたサラダ。
シーラーズ以外のイラン全土でも最もスタンダードなサラダです。お味は酸っぱめで、作る人の好みで酸っぱさの強弱も大きく変わります。
イラン料理は炭水化物や肉が多いので、まずはサラダで血糖値を徐々に上げていきましょう!
マースト・ムスィール/ ماست موسیر
マースト・ムスィールはヨーグルト料理。多くの日本人にとっては違和感あるかも知れませんが・・・ ニンニク入りヨーグルトです・・・・・!
最初は抵抗があるかも知れませんが、慣れたらハマる人も多い料理。
ナンをディップしたり、ご飯と混ぜてて食べるのもおすすめ!
ミルザ ガセミ / میرزا قاسمی
ミルザガセミは、イラン北部のギーラーン地方発祥の郷土料理。
ドロッとしたオムレツの様な料理で、香ばしく焼き上げたおナスとニンニクに、トマトのさっぱり感が合わさった味は、まさにやめられない止まらない!
ナンをディップしてどうぞ^^
アーシュ・レシュテ / آش رشته
アーシュ・レシュテは、たっぷりのハーブや豆類を煮込んだ、麺入りスープ。
味付け控えめでお腹にも優しく、野菜&ハーブで栄養もたっぷり!
イランの夏は非常に暑いので、旅行中に食欲が湧かなくなってしまった時などは、是非この料理で元気を注入しイランを満喫してください^^
ホレシュト・マースト / خورشت ماست
鮮やかな黄色が特徴のホレシュト・マーストはイラン中部のイスファハーンの名物料理。
ヨーグルトに砕いた玉ねぎや肉を入れ、サフランやローズウォーター、砂糖などで味付けした、いかにもイランを感じる一品。
お味はかなり甘いので、デザートとしてもイケる一品です。
おおすすめイラン料理 〜肉料理編〜
クビデ・キャバーブ / کباب کوبیده
「キャバーブ(ケバブ)」とは焼肉のことで、イランには様々な種類のキャバーブがあります。
その中で、ラム肉のミンチを玉ねぎやスパイスと共に捏ね、細長く伸ばし、串で焼き上げたクビデは定番のキャバーブ。
良い塩梅でスパイスがブレンドされているので、ラムが苦手でも「これならイケる!」という方も多いです。
「イラン料理といえばクビデ!」と言っても過言ではないほど定番中の定番ですので、イランに行った際は絶対に食べてみて!
ジュジェ・キャバーブ / جوجه کباب
ジュジェ・キャバーブは、スパイスと炭火の香りが食欲をそそる、鶏肉のキャバーブ。
クビデと並び、イランの全国どこでも食べれる超定番メニュー。
ラム肉が苦手な方は、ジュジェにすると間違いないです◎
チェロウ・モルグ / چلو مرغ
「チェロウ」はご飯、「モルグ」は鶏肉を意味する、イランの定番プレートの一種。
トマトやターメリックで煮込んだ鶏肉は日本人も食べやすい味。
ご飯は白ごはんの場合もあるが、上の写真のように「ゼレシュクポロウ」と呼ばれるバーベリーライスとのセットになっていることも多い品。
シシリク / شیشلیک
シシリクは正にキングオブケバブ!
クビデやジュジェなどはポピュラーなケバブなのでどのレストランでも食べれますが、シシリクはちょっと良いレストランでしか食べれません。
シシリクは骨付きのラム肉、いわゆるラムチョップ。 臭みが出る前の子羊のあばら骨を一本ずつを丁寧に焼いたラム肉は、食べやすくジューシー!
お値段もこれまでのケバブより高いですが、日本で食べるラムチョップよりはグッと安く良いものが食べれるので、イランで絶対楽しむべき一品です。
マーヒーチェ / ماهیچه
マーヒーチェは新鮮な子羊のスネ肉をサフランやターメリックのスパイス類で煮込んだ料理。
スネ肉を贅沢に丸ごと、ホロホロになるまでじっくりと煮込んだマーヒーチェは、食べた瞬間に濃厚な旨味が口の中いっぱいに広がる幸せ料理。
軽やかな食感のバガリ・ポロウ(そら豆ご飯)と相性抜群のお肉料理です。
ギャルダン / گردن
マーヒーチェと共に人気の高いお肉の煮込み料理であるギャルダーンは、貴重な子羊の首肉を使用した料理。
首はよく動かす部位なので肉質がよく、旨みも濃くなるとのこと。
マーヒーチェと比較し提供するお店は多くはないので、見つけた際は是非トライしてみて!
クフテ・タブリーズィー / کوفته تبریزی
巨大な肉団子をトマトソースやクミンなどのスパイスで煮込んだ料理。作り手によって中身は異なるが、ゆで卵を丸々一個入れて作るのがポピュラー。
イラン北西部のタブリーズの郷土料理なので、タブリーズに訪れた際は是非ご賞味あれ。
おおすすめイラン料理 〜煮込み料理編〜
ゲイメ / قیمه
肉・トマト・ラッペ豆を、サフランやクミン、レモンなどと煮込んだシチュー。 濃厚ながら酸味やスパイスの香りが効いたゲイメは、まさにイランの家庭の味。
ゲイメは具材によって様々な種類があり、上の写真はお茄子が入った「ゲイメ・バデンジャーン」。
ゲイメは非常にポピュラーな料理なので、必食!ご飯とともにどうぞ◎
ゴルメ・サブズィ / قورمه سبزي
日本でいう実家のカレーのような、イランの代表的「おふくろの味」であるゴルメ・サブジ。
たっぷりのハーブや野菜を、お肉や豆と煮込んだシチューで、口に入れた瞬間にハーブの風味が全身を駆け巡る一品。
見た目から想像出来る様に、ハーブ感が非常に強い料理なので最初は抵抗があるかも知れませんが、ハマればやみつきになる味。ご飯と共にどうぞ。
フェセンジャーン / فسنجان
フェセンジャーンは、イラン名産物のザクロとくるみをふんだんに使用したシチュー。
ザクロの甘酸っぱさとくるみの苦味が絶妙にマッチしたイランならではの味を楽しめる、栄養たっぷりの贅沢シチュー♡
ご飯とセットでいただきましょう!
キャレパチェ / کله پاچه
羊のキャレ(頭)とパチェ(足)を余すことなくたっぷりの油で煮込んだ、ホルモンの旨味たっぷりのカロリーモンスター料理。
頭も丸ごと煮込むので、目玉や脳みそまで味わえちゃいます。
非常に油っこく重い料理ですが、イランでは一日のパワーの源として朝食に食べるのが一般的。キャベジンと共にどうぞ。
おおすすめイラン料理 〜コメ料理〜
ルビア・ポロウ / لوبیا پلو
ポロウとはピラフのことで、ルビアポロは肉や豆をトマトペーストと炊き込んだご飯。
ペルシャ料理には様々なポロがあり、それぞれ相性の良い料理があります◎
ルビアポロは、モルグ(チキン)やラムとの相性が良いのでセットでどうぞ。
バガリ・ポロウ/ باقالی پلو
バガリ・ポロは、そら豆の炊き込みご飯です。 あっさりしていて、日本人の味覚とぴったり。
味の濃いマヒーチェと相性ぴったりなので、マヒーチェを注文する際はバガリポロもお忘れなく!
ゼレシュク・ポロウ / زرشک پلو
ゼレシュクというのはイランでポピュラーなベリー系のフルーツ。英語でバーベリー。
ゼレシュクポロはその名の通り、ゼレシュクを散りばめたご飯。
「ベリーとご飯なんて合うわけ無くない?」と思いますが、これが非常に美味なのです・・・!
イラン料理ならではの組み合わせなので、絶対に食べるべき!モルグ(鶏料理)と一緒に食べるのがスタンダード。
キャラム・ポロウ / کلم پلو
キャラム・ポロウはシーラーズ名物のポロウ。
キャラムはキャベツのことで、炒めたキャベツやハーブ、ミートボールで作るこの料理はシーラーズの家庭の味。
シーラーズでは是非トライしてみて!
アルバル・ポロウ / آلبالو پلو
アルバルとはサワーチェリー。独特の甘酸っぱさが特徴のポロウは、なかなか日本では味わえないイラン独特の味。
チキン(モルグ)との相性もピッタリで、鮮やかなその色合いは見た目も美しい!
タフチーン / ته چین
タフチーンは、サフランライスをヨーグルトや鶏肉などと鍋の中にギュッと詰めて炊き上げた、ケーキの様なご飯料理。
綺麗なキツネ色に仕上がったおこげの部分もタフチーンの特徴です♡
テヘランの超人気レストラン「モスレム」の看板メニューで、テヘランに行かれた際は必食!!
タフディーグ / ته دیگ
イランの食卓に欠かせない様子の一つが、日本でいう「おこげ」であるタフディーグ。
炊飯時に鍋底で作るのですが、ヨーグルトライスやナン、ジャガイモやパスタなど、材料はさまざま。上の写真はヨーグルトとサフランを混ぜたご飯で料理したタフディーグ。
基本的に炊飯時にしか作れないですし、一度に作れる量にも限りがあるので、イランの家庭では貴重なタフディーグをめぐる抗争が毎日絶えないとか。
イラン料理屋さんに訪れた際は「タフディーグありますか?」と聞いたら提供してもらえるかも。是非チャレンジしてみてください〜!
おおすすめイラン料理 〜飲み物・スイーツ編〜
ショレ ザルド / شله زرد
イランの家庭で作るNo.1スイーツといえばショレザルド!イラン風ライスプディングです。
たっぷりとお砂糖と、サフランやローズウォーターなどのイランらしい味付けで作られたショレザルドは、まさにイランを代表するスイーツ。
香り高く、口に含んだ瞬間に幸せになるスイーツです。
シナモンやナッツで仕上げるデコレーションも、ショレザルド作りの楽しみのひとつ♡
ファールーデ / فالوده
発祥は2500年前!?と言われるイランの人気アイス・ファールーデ。
でんぷんから作った細い麺を半解凍にし、ローズシロップをかけ、スッキリとレモンやライム、ザクロで仕上げた、いわばイラン式かき氷。
日本でもフォーなどの麺で代用して家庭でも簡単に作れるので、是非暑い夏にトライしてみてください^^
バスタニ・ソンナティ/ بستنی سنتی
バスタニとはアイスクリームのことで、イランで最もポピュラーなアイスといえばバスタニ・ソンナティ(伝統的なアイス)と呼ばれる、こちらのサフランアイス。
サフランの香り高いお上品な味のアイスは、日本ではほとんど見ないと思います。
例え冬でもイランでトライする価値はあり!
おおすすめイラン料理 〜飲み物編〜
チャイ / چای
イランに行くと毎日絶対に聞くフレーズが「チャーイ ミホリー?(紅茶のむ?)」。
とにかくイランの方々はチャイが大好き!朝起きてチャイを沸かさないと1日が始まりません。
イランのチャイは、セイロンティーやアールグレイに、「ナバート」というロックキャンディーを溶かしながら飲むところ。
ダマスクローズの蕾を入れることで、さらに香り高いチャイを楽しむことも♡
紅茶の葉っぱやナバートは、スーパーやお土産屋さんなどで安く沢山売っているので、お土産としても大人気◎
ドゥーグ / دوغ
イランのレストランのメニューにほぼ100%載っている謎の飲み物、ドゥーグ。
ヨーグルトにミントを入れたスッキリドリンクなのですが、なんと言っても特徴は塩が入っていること!
日本では「ヨーグルトには砂糖」ですが、イランでは「ヨーグルトには塩」が当たり前。
ドゥーグは日本のペルシャ料理屋さんでも楽しめるとこが多いので、是非「イランでの当たり前」を楽しんでみてください♪
シャルバット / شربت
イランの国民的ジュースであるシャルバット。甘いシロップを溶かしたジュースで、オレンジやサワーチェリーなど様々なフレーバーを楽しむことができます。
レストランのお食事と共に、カフェでのひと時に、街の至る所で楽しめるドリンクです^^
さいごに
ペルシャ料理はバリエーションも豊かでなので、1回のイラン旅行だけでは全てを満喫するのは難しい・・・!
しかし、東京をはじめ、日本にもペルシャ料理やさんはいくつもあるので、是非皆さんも日本や現地のイラン料理屋さんにて、その豊かな味をお楽しみください♡