こんにちは!PESIAN TAGの杉森です。今回のテーマはイランの治安!
イランは長い歴史の中で育んできた魅力的な文化がある国で、特にその美しいモスクや庭園が生み出す絶景は「死ぬまでに一度は見たい」とお思いの方も少なくないはず。
でもイランって何だか危ないイメージもあるしどうなんだろう・・・・ということで、イランの治安や旅行時の注意点などを、イランマニアである杉森が徹底的に解説していきます〜!
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イランの治安ってぶっちゃけどう?

結論から言うとイランは「旅行で観光地を訪れる分は安全な国」です。ただ、文化やルール、政治状況などが日本や他の多くの国とは大きく異なる部分が多く、旅行時の注意点が多いのも事実。そのことを意識せずにイランに行き、不快な思いしてイランのことを嫌いになった知人もいます。
個人的な思いとしても、私はイランが大好きなので、その様なことで皆さんにイランのことを嫌いになって欲しくはないです。なので、本記事で旅行時に注意すべきポイントも徹底的に解説していきます!
イランは誰でも行けるのか?

基本的にイランはどんな人でも旅行に行ける国だと思います。ただ、正直なところ、ある程度旅慣れしている人は個人手配の一人旅でも問題ないですが、あまり海外旅行慣れしていない人が個人手配で行くのはちょっと大変だと思います。
本記事を読んで、もし「ちょっと難しそうだな・・・」と思われた方は、旅行会社さんと相談してみてください。日本語ガイド付きのツアーを作成している旅行会社さんもあります。(本記事の最後で紹介します。)
せっかく貴重なお金とお休みを使って旅行に行くのであれば、不安を抱えたままイランに行き、ビクビクしながら旅行するよりかは、旅行代金は高くなっても安心感を持って旅行を楽しむ方が100倍良いと思います。
【2025年2月3日更新】外務省のイランの治安・危険情報
2025年2月3日現在、日本の外務省海外安全ホームページの危険情報では、イランのほぼ全土が「レベル2:不要不急の渡航中止」となっています。

「レベル2」の背景にはイスラエルとの関係
レベル2となっている理由としては、近年イスラエルとの関係が特段に悪化したためです。
元々イラン政府とイスラエル政府は敵対関係ではありましたが、2024年4月に両国間でミサイルや空爆による競合いが発生し、2024年4月14日に日本の外務省は「イランによるイスラエル攻撃を受けた注意喚起」を踏まえてイラン全土の危険度レベルを、レベル3の「渡航中止勧告」に引き上げました。

その後、2国間の競合いは2024年11月以降は一旦落ち着き、2024年12月13日に日本の外務省はイランのほぼ全土の危険度レベルを、レベル2の「不要不急の渡航中止」に引き下げました。
今後の見通しは?
現在の危険度レベルの直接的な要因はイランとイスラエルの両国間の関係悪化によるものですが、その背景にはイスラエル・パレスチナ間の紛争の影響があります。よって、イスラエル・パレスチナ間の紛争が続く限りは、イランに関する情勢もある程度不安定な状態が続くと考えられます。
基本的にイラン国内(特に旅行で訪れるような大都市)の治安は安定しており、過去20年間の事案から考えても旅行中に紛争やテロなどに巻き込まれる可能性は限りなく低いです。
ただ、これまでも「イラン=イスラエル間でミサイルが発射されたため、数日間国際線が飛ばなくなり、日本への帰国が数日遅れた」という事例は何度か発生したことがある、ということは知っておいた方が良いと思います。
イランのエリア別・治安&危険情報

イラン国内の治安は全国的に安定はしていますが、局部的に治安の悪い地域もあります。
2024年4月以前の外務省の危険情報はエリア毎の注意レベルがわかりやすいので、その情報と私の渡航経験を元に解説していきます。
レベル1のイランのほぼ全土
基本的な治安は安定していますので、本記事で説明する注意事項を意識していれば、特に問題なしです。
レベル2のイラン南東部のケルマーン州
ケルマーン州は他州と比較すると治安が不安定で、2007年には人気観光スポットであるバム遺跡付近で日本人大学生が誘拐される事件もありました。
私がバムに訪れた際は外国人観光客も少なく、遺跡内でもひと気が少ない場所もあり、正直不安な気持ちで観光してました。
また、近年では2024年1月3日に95人もの死者を出す自爆テロ事件も発生するという大きな事案も発生しているため、旅行で訪れるのはおすすめしません。もし行くのであれば現地ガイドと共に。
レベル3のイラン南東部のシスタン・バルチスタン州と一部国境地域
シスタン・バルチスタン州はイランで最も治安が不安定な地域で、イラン旅行に慣れた私でも一人では行きたく無いようなエリアです。
また、アフガニスタンやイラクとの国境あたりもレベル3となっています。この地域はいくつか魅力的な観光スポットもあるのですが、現在はレベル3ということでこちらもあまりおすすめしません。
レベル4の一部国境地域
特に観光で行くような街は少ないため、一般の旅行者にはあまり関係ないエリアです。イラク、アフガニスタン、パキスタンとの陸路での国境越えは、大半のイラン人ですらリスクを恐れて行わないので、全くもっておすすめしません。
イランの治安で気になるところ
イランはテロの危険性はある?

イランは何やら怪しいニュースを目にする機会も多いので、テロを心配される方も少なくないと思います。実際、イランは2010年から2022年の12年間で5件の大きなテロが起こりました。5件というのは世界で27番目で多い国です。

イランは、世界でも最もテロ件数が多いパキスタン、イラク、アフガニスタンに囲まれた国ですが、警察や軍隊などの徹底したテロ対策により、テロ発生数は地域的に考えて圧倒的に少ない、というのが事実です。
ただ、前述の2024年1月にケルマーンで起きたテロは、元イラン革命防衛隊幹部のガーセム・ソレイマニ氏の4回忌セレモニーの最中に起こりました。この様な政治的な意義が大きいイベントはテロの標的となりうる可能性もあるので、その点は十分配慮してください。
また、テロに関する注意事項は外務省の危険情報にも記載されていますので、渡航前には必ず読んでください。
イランで紛争は起こっている?

2025年現在、イラン国内で大きな紛争は起きていません。しかし、隣国のアフガニスタンやパキスタン、イラクは非常に治安状態も不安定です。そのため、それらの国との国境周辺は外務省の危険度レベルも3〜4と高いレベルとなっています。そのようなエリアには決して近づかないでください。
女性でも大丈夫?

イランは色鮮やかで美しいモスクや伝統的なアートをモチーフにした雑貨品など、女子の心をくすぐる魅力が豊富な国。なので女性の旅行者も多いです。私もイラン滞在中に一人で旅行に来ている日本人女性とも多く会っています。
しかし、服装や振る舞いなど、女性ならではのルールや注意事項も多くありますので、その点をしっかりと事前に意識していれば、女性の一人旅ももちろん可能です。詳細は本記事の各項目で説明します。
夜は危険?

イランの夜は長いです。特に夏や日中に飲食ができないラマダーン中は夜にならないと動かない人も多く、街や公園は夜遅くまで賑わってます。お酒が法律で禁止されていて、酔っ払いがいない点も治安面では高ポイント。
従って、夜でも意外に治安はよく、昼間とは違った街の雰囲気も楽しめます。ただ、ひと気のない場所になると一気に危険度も増すので、その部分は十分注意しましょう。
イラン旅行の治安注意点 / 持ち物・買い物編
では次に、具体的な注意ポイントをシチュエーション別に見ていきましょう!
まずは持ち物・買い物編。
現地人価格での買い物は難しい
イランでは小さいお店や露店などでは値札がないお店が非常に多く、値段を聞くと多くの場合は(「ぼったくり」までとは言いませんが)現地人価格より高い値段をふっかけられます。
その場合、交渉すれば多少は安くなりますが、全て現地価格で買い物をするのはまず無理ですし、毎回交渉するのも骨が折れるので、多少の外国人価格は受け入るのをおすすめします。
交渉するにも無闇矢鱈に値下げをお願いするのは大人のやることでは無いと思いますので、同じ系統のお店を何件か周り、その商品の相場感は必ず掴んでから交渉するのをおすすめします。
現金の取扱は注意

イランの通貨は2025年2月時点で「1,000円=約5,000,000リヤル」と非常に桁が大きいうえ、クレジットカードが使えないことで、イラン旅行中は常に札束を持っていないといけません。
しかし、レジ前で札束を出して数えてると、悪い人から見るとまさにカモです。そのため、札束は財布とは別の場所に入れておくことや、両替をこまめにする、旅行者専用のデビットカードを使用して、現金をあまり持ち歩かないなどの対策は必ず取りましょう。
闇両替商で両替しない

基本的に両替は街の銀行か両替屋で行うのですが、イランでドルやユーロは非常に貴重なので、両替屋のすぐ外などでキャッチしてくる闇両替商も多いです。
イランは通貨の桁が大きくレートなども分かりにくいため、闇両替商に変なレートで両替されても瞬時には判断できないことが多々ありますし、偽札などの被害も考えられるので、両替は必ずちゃんとした店舗がある両替屋か銀行で行う様にしましょう。
スリやひったくり・強盗はマジで注意
イランでは近年、旅行者に対してのスリやひったくりが多発してます。特にバイクによるひったくりが多いです。タクシーの乗車中に、窓から手を突っ込まれてスマホを盗まれたという事例もあります。
イランと日本の平均所得は5倍以上も差があります。その様な国で10万円もするiPhoneを無防備で人の目に晒すことは、当たり前ですが本当に危険です。
スマホやカメラは使用時以外はカバンに収納する、バックパックは絶対両肩にかける、ポケットに貴重品は入れない、などの基本的なスリ・ひったくり対策は常に忘れないでください。
ひと気のない場所での一人歩きは避ける

先ほども言いましたが、日本とイランの平均所得の差は5倍以上です。イランは治安も想像以上に良いですし人は基本的に親切ですが、もちろん悪い人もいます。なので、最悪の状況を避けるためにも、ひと気がない場所での一人歩きなど、万が一の際に、大声を出しても誰も助けてくれない様な場所には極力行かないでください。
一般的な観光旅行で行く街は基本的に人が多い都市なので心配も少ないですが、地方などに行くと一気に人が少なくなったりするので、その際はガイドをつけたり近距離でもタクシーを多く使うなど、十分気をつけてください。
交通事情はまじカオス
イランの交通状況は想像を絶するほど悪いです。特に首都テヘランは控えめに言って最悪です。
ありえない隙間に車が突っ込んできます。夜に反対車線の側道を無灯火でバイクがすっ飛ばしてきます。夜にイヤホンで音楽を聴きながら歩いてると5回は心臓が止まります。個人的にはスリやひったくりより車やバイクの方が100倍危険です。
特にお子様連れの旅行の場合で交通量の多い道を歩く際は、絶対に絶対に絶対にお子様から手を離さないようにしてください。
また、タクシーによる交通事故も十分あり得るので、海外旅行保険に入っておくのをおすすめします。
イラン旅行の治安注意点 / 現地の人編
イランの人たちは基本的に親切な方が多いので、ついついガードがゆるくなりがり。しかしもちろんいい人もいれば悪い人もいます。ということで、トラブルになりやすいポイントを見ていきましょう。
現地の人との交流

イラン旅行の楽しみの一つとして、親切で人懐っこいイランの方々との交流。多くの方はとてもカジュアルに接してくれて、時には「ウチに寄ってチャイでもどう?」とお誘いを受けることも。
現地の方の自宅に訪問することは、現地の暮らしや文化を体験する絶好のチャンス。「イランの人は親切だ」とは良く言われるし、ついて行っちゃおうかな・・・と思う場面も少なくはありません。
もちろん問題ない場合が多いですが、悪い人も必ずいますし、それを完全に見分けるのは無理だと思います。イランの方々は親切な人が多く、どうしてもガードが緩くなりがちですが、悪い人もいると言うことは常に頭に入れておいてください。
色恋には注意

イランは日本よりもナンパが多いです。日本人の女性旅行者もよくイランの男性から声をかけられます。その場でお喋りする分には問題ないですが「街を案内する」など言い車に乗せようとする際は十分注意してください
もし万が一何かがあった場合でも、街中だと叫んで助けを呼ぶことができますが、車内だと無理です。どれだけイランの方々がフレンドリーだとしても常に万一を想定して、自力で助けを呼べない状況は絶対に作らないことをおすすめします。
また、私はイランで「結婚詐欺に遭い、イランの女性から訴えられて出国できなくなった日本人男性」と会ったこともありますので、男性陣も色恋モノには十分注意してください。
写真をパシャパシャ取られる

イランはまだまだ外国人観光客は多くない国なので、特に地方都市などでは街中などでも「Photo, OK?」と写真撮影をせがまれたり、むしろ無許可でパシャパシャ撮られる場合もあります。
無許可でいきなり撮られるのは正直ウザったいですが、写真撮影をせがむ方々は多くの場合は悪意なく興味本位でのものです。写真撮影の可否はあなた次第ですが、断る際は丁寧に断って頂くと、イラン好きの一人としては嬉しい限りです。
痴漢は正直少なくない

残念ながらイランは痴漢が少なくないです。特にバザールなど人混みの中で体を触られることや、夜道をひとりで歩いていると後ろから突然腕を掴まれた、などの話はしばしば耳にします。
特に、服装がいかにも「外国人」という格好をしていると痴漢の標的にもなりやすいです。ですので、女性の方は派手な格好は避け、現地で買った服を着て外国人っぽさを減らすことや、人混みの中ではお尻や胸を鞄や腕などで隠しながら歩く、などを心がけましょう。
タクシーの助手席は原則乗らない
イランはガソリン代が安く、旅行中でもタクシーは気軽に利用できます。しかし、乗車時は要らぬボディタッチを避けるため必ず後部座席に座ってください。スーツケース等の大型の荷物も後部座席ではなくトランクに入れさせてもらい、助手席に座るのは避けましょう。
また、私は男ですが男性運転手に太ももをスリスリされたことも何回かありますので、女性だけでなく男性も気を付けてください。
また、タクシーの運転手も基本的に代金をふっかけてくるので、移動はできるだけSnapp!というイランの配車アプリを使用しましょう。このアプリだと配車時に価格が確定するので、まずぼったくられる心配はありません。
イラン旅行の治安注意点 / 宗教編
イランは歴史的にもイスラーム色の強い国であり、現在の政府もイスラーム政府なので、法律はじめ社会的なルールも宗教に準じているものも多くあります。
日本とはかなり異なる点も多いので十分注意しましょう。
酒・麻薬・ポルノはNG

イランは酒・麻薬・ポルノは法律で禁じられてます。ですので、イラン渡航時は麻薬はもちろん、アルコール関連やポルノグッズは絶対に持ち込まないでください。ウイスキーボンボンなどのお菓子もだめです。
また、水着女性などの肌が大胆に露出してる写真が掲載されている雑誌もイランでの販売は認められていませんので、持ち込まない方が無難です。
あと、意外な所で言うとトランプなどのカードゲームの類も「西洋の文化を象徴するもの」ということで禁止されているので、持ち込まないでください。
酒などが空港で見つかれば没収はもちろん、警察沙汰になることもあります。男性旅行者ですと外国人の友達のお土産に日本のアダルトグッズを持っていく人もたまにいますが、イランではやめときましょう。
服装には注意

イランでは政府の意向で、宗教に基づいた服装の規定があります。公共の場では、女性はスカーフで髪を隠す、長袖長ズボン(長スカート)、ボディラインは見せない。男性も夏でも短パンはNGです。
ただ、特に最近は若い人が集まるカフェやレストランの中などですとスカーフを外している女性も少なくありません。その様な場合ですと思わず外したくもなりますが、要らぬトラブルを避けるためにも、公共の場ではスカーフは常に身につけておいていた方が無難です。
男女別の施設に注意

イランではモスクなどの宗教施設やバス・メトロなどの公共交通機関などの公共の場が男女で区別されていることが非常に多いです。不要なトラブルを避けるためにも、公共の場では常に「男女の区別」を意識し、上記の様な場所に行く際は同性の人の後ろについていくように心がけましょう。
ラマダーン中は注意

ラマダーン中は日中の飲食は禁止されるため、多くの飲食店は閉店します。しかし旅行者はラマダーンをする必要がありませんので飲食自体は可能です。
ですが、公共の場や人前での飲食・喫煙は真剣に断食をされている方々に対して、その文化を踏み躙る様な大変失礼な行為になるので、絶対にやめてください。場合によっては警察沙汰にもなります。
お店によってはラマダーン中でも旅行者の飲食はOKにしているところはありますので、ホテルのスタッフなどにそのようなお店を聞いておくのも良いでしょう。
イラン旅行の治安注意点 / 政治編
イランの政治体制は多くの国と比較し少し特殊で、それが旅行にも影響を与えることがいくつかあります。
国際情勢は常に注意を
イランは外交が非常に不安定なので、外交上の一つの大きな事件がきっかけで国内のムードが一気にピリピリすることが稀にあります。
近年ですと2020年1月上旬にソレイマニ将軍が米軍の攻撃によりイラクで殺害される事件がありました。私はその時ちょうどイラン旅行中でしたが、殺害された翌日には一気に町中が喪中ムードになり観光施設などもほとんどが閉鎖、ニュースのその話題ばかりで政府の動きも慌ただしくなります。
更に、なんとしたことか1月8日にはウクライナ航空の民間機がイランの軍隊のミスで間違って迎撃される事件がありました。流石に民間機が迎撃される事件なんてよくある訳ではありませんが、政治的な影響で一気に国の情勢が変わる確率が他の国と比較して高いです。
ですので、イラン渡航の数週間前〜滞在中は、イラン関係の国際ニュースは必ず追うようにしましょう。また、万が一有事の際は現地の日本大使館職員がたびレジの登録情報を基に邦人保護活動をします。ですのでたびレジは絶対に登録しましょう。
デモ情報には気をつける
イランは長年経済状況が不安定なため、しばしばデモが起こります。時には警察や軍隊が出動する様な規模になる場合もあります。
ここ数年でも、
・アフヴァーズ等でのガソリン代値上げ反対デモ(2019)
・イスファハーン等での水不足に関するデモ(2021)
・テヘラン等での食料品値上げに関するデモ(2022)
・マフサ・アミニ死亡事件に関連するデモ(2022)
と、頻繁に大規模なでデモが起きています。
デモに遭遇した際は、巻き込まれる危険性があるので興味本位で絶対に近づかないでください。
また、デモが起こった場所はその後しばらく警察の巡回対象地となります。その間にその場所に行くと警察からあらぬ疑いをかけられる危険性もあるので、たとえ観光地であろうと避けてください。
大きなデモが起こった際にはたびレジからも注意情報が来るので、たびレジには絶対に登録しておきましょう。
写真撮影NGな場所がたくさん
イランはテロやスパイ対策に非常に力を入れており、写真撮影が禁じられている場所が多いです。軍事施設や政府関連の施設、原子力関係の施設はもちろんのこと、国境エリアや空港や駅、港、橋などのテロの対象となりそうな場所も禁止エリアです。
また、軍人や警察の方々などの写真もダメです。特に街中の動画を撮る際などは不意に警察の方が入ってしまうこともありますので十分気をつけてください。
加えて、モスクなどでも礼拝中の方々を無許可で写真を撮ることは失礼にあたるので止めましょう。
あと、ドローンに対する規制も厳しいです。というより、ドローンは入国時にテロやスパイ対策として没収される可能性もあります。トラブル防止の為にもドローンの持ち込みは控えた方が無難です。
公共の場で政治の話をしない

イラン政府は反体制活動に対しての取り締まりは非常に厳しい国です。その為、公共の場で政府や最高指導者を批判するようことや反体制組織の話をすると最悪の場合逮捕されることもあります。
イランは政府の締め付けが強い分、政府に対して否定的な考えを持つ国民も少なくありません。そのような方々と政治的な話をする際は、必ず車内などプライベートな空間でいる時のみにしてください。
不安なかたはガイド付きツアーがおすすめ

イランは政治や文化が日本と大きく異なる点も多いので、旅行中も注意すべき点は多いです。しかし、全てのことには然るべき理由があるので、海外旅行に慣れている方ですとそんなに難しくは無いとも思います。
逆に海外旅行に慣れていない方だと、正直なところ少しハードルは高いと思いますが、だからと言って諦めないでください。日本語ガイド付きのツアーもあるので、そちらを利用すれば海外旅行経験がない方でも十分楽しめます。
イランの治安情報まとめ
最後に本記事の内容をまとめると、
1. イラン旅行は基本的に誰でも行ける。
2. 但し、日本と大きく異なる点が多いので注意点も多い。
3. 旅行慣れしている人は個人手配の一人旅でも問題なし。
4. 旅行慣れしていない人は日本語ガイド付きツアーがおすすめ。
5. 多くのイラン人は「非常に親切」だが、だからと言って油断しない。
という感じです。
是非、イラン旅行を検討されている方はこの記事を参考にし、イランで素敵な時間を過ごして頂けましたら幸いです^^