こんにちわ!PERSIAN TAGの杉森です!
イランに限らず、せっかく旅行に行くのであればベストなシーズンに行きたい・・!
ということで、今回はイランの気候的特徴とともに旅行におすすめのシーズンや服装などの情報をおまとめしました。
是非旅行計画の参考に役立ててください〜!
砂漠だけではない!四季折々の楽しみがあるイラン
イランは「砂漠の国」というイメージが強いかも知れませんが、全国的には日本の様に四季があり、それぞれの季節にあった楽しみ方ができる国です。
まずはイメージを掴むために、日本の気候と比較してみましょう!
首都・テヘランの年間気温と降水量
イランの北中部に位置する首都・テヘランは北緯35度41分とほぼ東京と同じ。ということで東京の気候と比べてみましょう。(都市別の気温などの数値はWeather Atlasからの引用)
まずはテヘラン年間平均気温と降水量。
ふむふむ、最高が7月の33.8度、最低が1月の-2.3度となってますね。
では次が東京のもの。
最高が8月の31度、最低が1月の2.8度。
比較すると、大体は似ているがテヘランの方が寒暖差が激しいですね。というのも、テヘランは標高が1200mと非常に高く、冷え込み易いです。
降水量を見ると、テヘランなどイランの多くの地域は日本の様に梅雨や秋雨といった雨季がないため、年間を通じての降水量も日本より低めです。旅行者にとっては嬉しいポイント!
乾燥に注意!
全体的な気温推移は似ている一方、日本とイランの気候には大きな違いもあります。それが、湿度。
まずはこちらの表をご覧ください。
東京とテヘランのグラフを比較すると、圧倒的にテヘランの方が空気が乾燥しているのがわかると思います。エスファハーンやシーラーズなどの他の主要都市もだいたいテヘランと同じくらい乾燥しています。
特に春から秋にかけては日本では考えられないほど空気が乾燥していて、一瞬にして喉はガラガラ、肌はカサカサ、髪の毛はギシギシになります。イランに行かれる際は、乾燥対策はバッチリとキメていきましょう。
ただ、逆に夏は非常に乾燥していて日本の様な蒸し暑さは感じないので、気温が高くとも不快感は日本より少ないと思います。
例外:北部のカスピ海沿岸・南部のペルシア湾岸地域
上の表のラシュト(北部のカスピ海沿岸地域)やキーシュ島(ペルシア湾の島)の様に、海に近い地域は日本の様に年間を通じて湿度は高めです。これらの地域は日本人にも非常に馴染みやすい空気感だと思います。
ベストシーズンは春と秋!
日本と同じ季節感、ということで想像もつき易いと思いますが、イラン旅行のベストシーズンは春と秋です。
季節毎の特徴を詳しく見ていきましょう!
ペルシア庭園に花が咲き誇る、春。(3〜5月)
イランの春は暖かい気候の元、公園では花が美しく咲き乱れ、非常に過ごしやすく美しい季節となります。その中でも、バラの収穫時期にあたる5月は一番人気のシーズン。
注意点としては3月20日(もしくは21日)の春分の日。この日はイランではお正月(ノウルーズ)となり、前後1週間ほどはイラン人が一斉に旅行するため、ホテルや国内航空券の予約も難しくなり、価格も非常に高騰します。
春のおすすめの服装
3月位だと薄手のコートも必要ですが、5月くらいになると日中は長袖シャツ1枚で十分くらいです。
ただ、朝夕は冷えることも多い為、その日の天気によっては簡単な防寒具を携帯することも忘れずに!
カラッとした暑さが爽快な、夏。(6〜8月)
イランの夏は全国的に日本よりも暑いです。特に南部の方だと40度を超える日も少なくはないので、夏はできるだけ南部は避けたほうがベター。
ただ、テヘラン・シーラーズ・イスファハーン・ヤズドなどの主要都市は空気も乾燥していて、汗をかいてもすぐに乾くので、日陰に入ればそれほど不快さは感じないかも。
ただ、乾燥している分、脱水症状や熱中症なども出易いため、水分補給は十分行うように!
夏のおすすめの服装
男性であればTシャツ1枚で大丈夫ですが、ハーフパンツはNGですので気をつけてください。女性はスカーフで肌を隠さないといけない分、夏は少し大変です。なるべく通気性の良い素材のものを選ぶのがおすすめ。
また、日本の夏では一般的な日傘ですが、イランで使用する人は多くないため、物珍しそうに見られる場合も多いですが、遺跡巡りなどをする際は日陰がどうしても少なくなるので、暑さ対策として持参するのもおすすめです。
紅葉と収穫で豊かな自然を満喫できる、秋。(9〜11月)
イランの秋は春同様過ごしやすい季節。
特に10月頃は紅葉も美しく、ザクロやサフランなどといったイランの名産品の収穫の季節となるため、春と並び人気の季節です!
街中にも収穫直後のフルーツを絞るジューススタンドなども多く並び、まさにイランの味覚を目一杯楽しむことができる季節です♡
秋のおすすめの服装
基本的には春と同等で大丈夫ですが、気候的には9月はまだ30度を超える日もあれば、11月ごろには朝・夕を中心に急激に冷え込む日も多くなるので、寒暖差には注意しましょう。
晩秋の時期には、厚手の服もできるだけ持って行った方が安心です。
意外なイランの一面も楽しめる、冬。(12〜2月)
イランの冬は旅行業界ではオフシーズン。ペルシア庭園の草木なども枯れてしまい、景色的にも少し寂しい季節となってしまいます。
ただ、山々に囲まれたテヘランなどでは美しい山脈の雪景色を堪能できたり、街近くのゲレンデでウインタースポーツも楽しめたりと、冬ならではの楽しみ方ももちろんあります。
また、夏は40度を超える南部の辺りも、冬は20度程と大変過ごし易い季節になるので、思い切ってそちらを攻めるものおすすめ!
冬のおすすめの服装
冬は非常に冷え込むので、日本同様に防寒対策はしっかりとした上で行きましょう。
日中などは東京よりも暖かくなる日も多いですが、朝夕はかなり冷え込みますので、油断しないように!
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各都市の年間気温と降水量
中部・エスファハーンの年間気温と降水量
イランの中部に位置するエスファハーン(イスファハーン)は北緯32度39分と、長崎県と同じくらい。標高は1,550mと高いです。
全体的にテヘランとほぼ同じなので、先述の注意点をお気をつけください。
また、テヘランとイスファハーンはイランの中でも大気汚染が酷い都市です。喉にイガイガを感じたら、すぐにマスクをすることを推奨します。
中南部・シーラーズの年間気温と降水量
イランの中南部に位置するシーラーズは北緯29度37分と、鹿児島と沖縄の間くらい。標高は1,486mとこちらも高めです。
シーラーズも基本的には先出の2都市とほぼ同じです。
ただ、夏のペルセポリスなどの遺跡めぐりは、日陰も少なく体力の消耗も激しいですので、水分・塩分補給は欠かさずに。
中部・ヤズドの年間気温と降水量
イランの中部に位置するヤズドは北緯31度53分と、宮崎県と同じくらい。標高は1,216mとこちらも高めです。
ヤズドは降水量も少なく、空気もダントツで乾燥しています。乾燥対策はバッチリと。
南部・キーシュ島の年間気温と降水量
イラン南部のペルシア湾に位置するキーシュ島は北緯26度32分と、沖縄県と同じくらい。小さい島なので標高も高くはないです。
キーシュ島は一年を通じて寒暖差も少なく、リゾート地として人気の島です。一年を通じてマリンスポーツも楽しめるのもキーシュ島ならでは!
北中部・ラシュトの年間気温と降水量
イランの北中部のカスピ海沿岸に位置するラシュトは北緯37度16分と、新潟県と同じくらい。標高は5m。
ラシュトなどのカスピ海沿岸地域は一年を通じて湿度も高く、かなり日本と気候も近く、過ごし易い地域。ただ、秋は雨の日も多くなるため、注意が必要です。
北西部・タブリーズの年間気温と降水量
イランの北西部に位置するタブリーズは北緯38度4分と、宮城県と同じくらい。標高は1,351mと高めです。
タブリーズは緯度も高く、標高も高いため冬は最高気温が氷点下になることも。夏でも昼夜の寒暖差は他都市よりも大きいので気をつけましょう。
さいごに
イランは国土が日本の約4.4倍もあるため、どの季節に行っても過ごし易い地域があるのが特徴の国。
初回のイラン旅行は春か秋がおすすめですが、2回目・3回目は真夏や真冬などに行き、一味違ったイランを楽しむのもおすすめです!
是非、一度ならず二度三度とイランをお楽しみ頂けますと、イラン好きとしても嬉しく思います〜!♡