こんにちわ!PERSIAN TAGの杉森です!
イラン旅行で最も人気のある都市のひとつ、シーラーズ。本記事ではイラン大好き人間である杉森が本当におすすめするシーラーズの観光スポットやレストラン、カフェをご紹介します!
シーラーズとはどんな街?
シーラーズのあるファールス州はペルシア帝国発祥の地として、「イランの歴史の始まりの地」とも言えるほど歴史の深い場所。
13〜14世紀にはサアディーやハーフェズなどペルシア文学を代表する詩人を輩出し、18世紀には当時のイランを治めたザンド朝の首都として栄え、19世紀ガージャール朝にはタイルアートなどの芸術分野が発展するなど、イランを歴史や文化を語る上で欠かせない都市です。
旅行者にとってもエスファハーンや首都テヘランと並び、初回のイラン旅行で絶対に訪れたい都市です♡
シーラーズの歩き方・観光マップ・所要日数
シーラーズの街は非常にコンパクトで、ハーフェズ廟やサアディー廟、エラム庭園などを除き多くの観光スポットが徒歩圏内で集結して、2日もあれば十分に楽しむことが可能です。
ただ、ペルセポリスなどの遺跡群は市内から車で2時間ほどかかるので、日程に余裕があれば遺跡群だけで丸一日日程を確保しておくのがベターです。
\ イラン情報のおすすめ本! /
PERSIAN TAG LIBRARYの管理人である杉森健一による、イランのカルチャー&旅行ガイドが絶賛発売中!
イラン全土を自らの足で駆け巡り、蓄積した写真・知識・経験を書籍化しました。イランの歴史や芸術・食文化、旅行情報や最新の観光スポットまで、幅広い情報をぎっしりと詰め込んだ一冊となっています!
是非、この機会に書籍でもイランの素敵な世界をお楽しみください^^
シーラーズのおすすめ観光スポット
1. キャリム・ハーン城塞 / Arge of Karim Khan
約50年間と短命でしたが、18世紀にイランのほぼ全土を治めたキャリム・ハーン率いるザンド朝の首都であったシーラーズ。この城塞は、当時の政治の中心として作られた王城で、現在の街でも中心に位置し、シーラーズのシンボルとなっています。
当時はサファヴィー朝崩壊後に群雄割拠の時代となったイラン。この城塞も12mの高い城壁に守られる様に作られていて、当時の激しい情勢を読み取ることができます。
2. ヴァキール・バザール / Vakil Bazaar
城下町として繁栄したキャリム・ハーン城塞付近のこのバザールは、現在も市民の生活の源として活躍中。テヘランなどの大都市のバザールと比較しコンパクトなので、歩きやすく観光にもピッタリ。
「ヴァキール」とは「市民の代理人」という意味で、ザンド朝の君主であったキャリム・ハーンが好んで使用したとされる俗称。周囲にはヴァキールを名を持つスポットが多く残るのもシーラーズの街の特徴の一つです。
3. ヴァキール・モスク / Vakil Mosque
こちらもザンド朝に建てられたシーラーズを代表するモスク。
礼拝堂の48本の柱に支えられたアーチが連なる建築が美しい・・・!
精密な計算を元に設計し、それを寸分狂わずに建設する職人がいたからこそなせる技を、是非現地でご堪能あれ。
4. ヴァキール・ヒストリカルバス / Vakil Historical Bath
こちらもザンド朝時代に建設され、主に貴族により使用されてきた重厚感のある建築が美しいハマーム(公衆浴場)。
現在は博物館として営業中で、当時の様子を再現した人形も数多く展示されていて、非常にわかりやすく当時の様子を学べるスポットとなっています。
5. ナシーロル・モルク・モスク / Nasir ol Molk Mosque
「ここに行きたいから、イラン旅行に行く」という旅行者も少なくないほど世界中の旅行者を惹きつける、おそらくイランで最も有名なスポットであるナシーロル・モルク・モスク!通称ピンクモスク。
ステンドグラス越しに差し込む朝日が生み出す幻想的な景色は、まさにここでしか見れない絶景。
19世紀ガージャール朝時代に建てられたこのモスクは、シーラーズの街のシンボルであるバラをモチーフにしたタイルアートが屋内外に多く施されていて、そちらも見応え抜群です♡
6. シャー・チェラーグ廟 / Shah Cheragh Shrine
内壁に張り巡らされたモザイクミラーが生み出す、まるで万華鏡の中に彷徨い込んだかの様な世界を体験できるのが、こちらのシャー・チェラーグ廟。
8代目イマーム・イマームレザーの兄弟であるアフマドが祀られているこの霊廟はイランでも有数の宗教的聖地として、世界中からシーア派のイスラム教徒が巡礼に訪れる神聖な場所です。
建物の外部に多数施されている、美しいイスラミックアートも必見。
シャー・チェラーグ廟では2022年10月26日、2023年8月13日に銃撃事件が起き、2022年は15名死亡・23名負傷、2023年は1名死亡・複数人負傷と死者も出ています。訪問予定の方は外務省の海外安全情報などを参考に、最新情報の入手や旅中のリスク対策に十分努めてください。
銃撃事件の詳しい詳細は、下記ページなどもご参照ください。
シーラーズのシャー・チェラーグ廟での襲撃事件 / 中東調査会かわら版
7. エラム庭園 / Eram Garden
イランの大きな魅力の一つでもあるペルシア式庭園。世界遺産にも9つのペルシア式庭園が登録されており、その中でも最も多くの旅行者が訪れるのがシーラーズのエラム庭園。
「楽園」を意味するエラムの名を冠し、季節ごとに様々な花が咲くこの庭園の中心には美しい宮殿があり、左右対称の建築や細部にまでこだわったタイルアートやカリグラフィーアートも多く施されていて、シーラーズならではの芸術を感じることのできるスポットです。
8. ハーフェズ廟 / Tomb of Hafez
14世紀に生きたイランが誇る大詩人、ハーフェズが眠る霊廟。
緑豊かな庭園の中央にはダルヴィーシュ(イスラーム神秘主義の修行僧)の帽子を模ったドームが立ち、その下にハーフェズの棺が安置されています。
ドーム内部の幾何学模様のタイルアートも神秘的で美しい。
夜のライトアップも非常に風情があり、死後600年を経過した現在も多くの人がハーフェズを偲びに訪れる、イランの文化を象徴するスポットです。
9. サアディー廟 / Tomb of Saadi
ハーフェズと並びイランで最も偉大な詩人の一人とされるのが、13世紀の詩人・サアディー。
インドからアフリカにかけて、30年間の旅で得た経験を詩にしたサアディー。
大理石製の建物内部には彼の詩に囲まれる様に、棺が安置されています。
彼の詩をモチーフにした「生命の樹」を称されるタイルアートも必見。
10. ペルセポリス / Persepolis
イランの文化や歴史を語る上で欠かせない要素が、約2500年前に世界の大国として古代オリエントを統一したアケメネス朝ペルシア。
最も栄えた3代目王・ダレイオス1世の時代の都がこのペルセポリス(ペルシア語ではタフテ・ジャムシード)です。
破壊された部分も多いですが、2000年の時を超えた現在も、当時の繁栄を感じることのできる遺跡も残っており、歴史好きにはたまらない・・・!
敷地もかなり広大で、英語の案内も豊富です。しっかりと見て学ぶには最低2〜3時間は欲しいところ。
シーラーズ市内から車で1〜2時間ほどの郊外に位置しているので、車を1日チャーターし、ナグシェ・ロスタムやパサルガーどなどの遺跡群とともに回るのがおすすめです。
11. ナグシェ・ロスタム / Naghsh-e Rostam
ダレイオス1世はじめ、アケメネス朝の王たちの眠る墓がこちらのナグシェ・ロスタム。
岩壁に大きく掘られた巨大な墓たち。当時の王の偉大さが伝わってきます。
12. パサルガード / Pasargadae
ペルシア帝国が最も栄えたのはダレイオス1世の時代ですが、決して忘れてはいけないのが、アケメネス朝を建国した「ペルシアの父」である、キュロス2世の存在。
このパサルガードはキュロス2世の墓で、今もなお「ペルシア人」としてのアイデンティティの象徴の地として大きな意味を持ち、多くのイラン人が訪れるスポットとなっています。
シーラーズのおすすめレストラン&カフェ
1. シャルゼ・レストラン / Sharze Restaurant
シーラーズで最も人気のあるレストランがこちらのシャルゼ・レストラン。レベルの高い伝統的なイラン料理が堪能できるレストラン。
立地も市街地のど真ん中にありアクセスも抜群なので、レストラン選びに迷った際は、ここにいけば間違いなしです!
2. シャープーリー・ハウス / Shopouri House
20世紀初頭のパフラヴィー朝時代に建設されたシャープーリーハウス。ペルシアの伝統建築に西洋のテイストを取り入れたユニークなヒストリカルハウスで、現在はレストラン&カフェとして営業中。
特に夜のライトアップが美しいので、夕食のレストランとしておすすめのスポットです!
3. ババ・バスタニ / Baba Bastani
シーラーズィー(シーラーズっ子)なら知らない人はいない!と言えるほど有名な老舗のアイス屋さんが、エラム庭園付近にある、ババ・バスタニ。
定番メニューはサフラン&チョコのミックスアイスにピスタチオやココナッツなどをふんだんに使用したスペシャルアイス。シーラーズに来たからには、絶対食べたいスイーツです♡
シーラーズのおすすめホテル
1. ザンディーエ・ホテル / Zandiyeh Hotel
シーラーズの5つ星シティホテル。
5つ星なので高級感はもちろん、市街地のど真ん中にあるのでアクセスが超抜群に良き!
また、こちらのハマームはイラン人の中でも非常に人気が高く、贅沢なスパ体験ができるのもいいところ◎
2. ダルべ・シャズデ・ホテル / Darb-e Shahzdeh Hotel
シーラーズは他都市と比較しても伝統的な家屋を改装して営業しているトラディショナルホテル(イランではブティックホテル呼ばれる)が多い都市。
その中でもおすすめなのがこちらのダルべ・シャズデ。細部までこだわり抜いたデザインが非常に美しいホテル。
お値段も張りますが、一度は泊まりたい憧れのホテルです♡
3. ニヤーイェシュ・ホテル / Niayesh Hotel
コスパを優先する人におすすめなのでこちらのニヤーイェシュ・ホテル。
バックパッカーにも人気の老舗ホテルで、リーズナブルにイランならではのトラディショナルホテルを楽しめるホテルです。
さいごに
以上がイラン大好き人間が本当におすすめするシーラーズの観光スポットです!
シーラーズは世界中からの観光客も多いため、各スポットには英語での説明書きも豊富に用意されています。各スポットの背景情報も現地で学ぶことで、より実のある旅行となると思いますので、是非充実したお時間をシーラーズでお過ごしください!